しばらく映画館に行く習慣が途切れていたんですけど、『最後のジェダイ』など話題作も公開され、最近何度か映画館に映画を見に行きました。
『最後のジェダイ』
スターウォーズシリーズの8作目。前作『フォースの覚醒』が2年前なので、内容を結構忘れてました。
今作は、今までのSWシリーズの約束事を壊すような点が多かったので、うるさ型のオールドファンなど、かなり賛否両論が激しかったようですね。私はそれほどこだわりが強いわけでもないので、割と普通に楽しみました。
上映が始まり、例のテーマ曲が鳴り響くまでのわくわく感はスターウォーズならではと言いますか・・・テンションがぐっと上がり、多少気になる点などもあったけど、せっかくのSW祭りなのであんまり気にせず素直に楽しもうかなと。
ネット上の感想を見ていると、「フォース」にそんな使い方があったのか!? というちょっと後付けみたいな設定にがっかりしている人が多い様子。
確かに、主人公レイとカイロ・レンの意識が繋がって会話したり、ルークが遠い惑星から自分の分身を遠隔操作して戦ったりと、そんなの有りなの!? と少々違和感がありましたかね。
あと宇宙空間に投げ出されて死んだのかと思ったレイアがカッと目を開いてウルトラマンみたいなポーズで宇宙空間を泳いで宇宙船に戻ってくるシーンがありましたが、なんで宇宙空間で生きていられるのか説明もないので、少々不気味な感じもしましたね。(それがフォースの力によるものなのか元々宇宙空間でも平気な人だったのか)。
捨て身の体当たりで突撃する、みたいなシーンが何度か繰り返されていたのも、自分としてはかなりくどく感じてストレスがたまったり。
そもそも私はマニアではないので「フォース」が何なのかよく分かっていないんですけど、能力のインフレみたいになったり、何でもありの能力者とか次々出てきて「超能力ウォーズ」みたいになったら嫌だなあと。(少年マンガでありがちなパターン)。
新三部作の製作も発表されているようだし、少なくともEP12までは続くことになるんでしょうかね。
新世代のスターウォーズが今後どうなっていくのか・・・?
賛否両論あるようですが、そんなことも含めてなんだかんだで今作も盛り上がっているようだし、次がどうなるのか楽しみです。(次は2年後か)。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
上映館が少ないですが、SNSなど見た人の絶賛の声が多く、公開から2か月以上たっていますが最近見てきました。
スタジオライカの作品というと以前『コララインとボタンの魔女』は見たことがあります(すごく面白かった)。
1,149,015時間……総作業時間
3.31秒……1週間で制作される尺の平均
4,800万通り……クボの表情の数
などなど。ストップモーションアニメなので、ほぼ全て人形や模型を手動で動かしてコマ撮りで映画がつくられています(一部CGも使っているとのこと)。
上で引用した数字を見ても制作に途方もない時間と労力がかけられていることに圧倒されますね。(数字の桁が異常としか言いようがない)。
早回しのメイキング映像とか見ると楽しそうに見えるんだけど、実際の手間を考えたら気が遠くなるというか・・・。
あまりにもストップモーションの映像の動きが細かいので、ピクサーやディズニーなどの3DCGアニメと、ぱっと見区別がつかない感じ。
3DCGアニメが主流の現在、なぜここまで労力をかけてストップモーションアニメにこだわるのか・・・。
ストップモーションアニメの良さとしては手作り感などもあるんでしょうかね。
ただの「人形」がコマ撮りを繰り返すことでまるで生きているように動き出すとか、人形(キャラクター)に魂・生命が宿るという感じがします。
子供の頃の「人形遊び」を思い出すような、どこかアナログ的な懐かしさと親しみやすさ。
人形遊びと言えば、自分の場合子供の頃ソフビの怪獣や宇宙人とロボなどを戦わせたりしていました。(頭の中でストーリーを作って人形を動かして遊んでいた)。
ストップモーションアニメ=超ハイレベルな人形遊び、といったら失礼かもしれませんが、苦労して工夫を重ねて人形に生命を吹き込む作業というのが、観客である自分としてもCGで作られた映画よりなんとなく感覚的に親しみが持てる感じがします。
あと、メイキングとか見ると、素人目にも制作にかかる時間や労力が実感として分かりやすいというか、ありがたみが増す感じがしますね。3秒の映像を作るのに、1週間かかると聞くと、瞬きするのも惜しいような気持ちになると言いますか。
ストーリーは家族に関する物語になっていて、シンプルだけど普遍的でもあり、映像だけでなく物語やテーマとしても非常に素晴らしい作品でした。
『DESTINY 鎌倉ものがたり』
西岸良平先生原作のマンガ『鎌倉ものがたり』の実写映画化。私は西岸先生の『夕焼けの詩 三丁目の夕日』が好きで巻数が多いので全部読んだわけではないけど、結構読んだかなという感じ。(『鎌倉ものがたり』はそれ程読んでない)。
マンガの実写化というのは、自分の場合あまり気に入らないことが多いので、さほど積極的に見に行く気にもならないのですが、原作とはまた別物と考えると、普通に楽しい映画だと思いました。濃い映画ファンの評価は低めのようですが、あまり難しいことを考えずに気楽に見れる作品として、そんなに悪くもないんじゃないかと自分は思いました。
後半のビジュアルが『千と千尋の神隠し』っぽいという意見が多いようで、確かにそんな感じだし、全体的に西岸作品らしさをあまり感じないのですが、気楽に見るには楽しい映画だと思いました。
『三丁目の夕日』など、実写よりもそのままアニメで見たいと思うのですが、絵柄もストーリーも地味なので、そのままだと難しいんでしょうかね(昔一度アニメ化されたことがあるみたいだけど)。
自分としては、NHKとかで朝か夕方に10分ぐらいの枠で20年ぐらいかけて全作品アニメ化して欲しいかなと思ったり。
『サザエさん』と似た系統かもしれませんが、「三丁目の夕日」の方が貧乏な家庭とかストーリーに多様性があって面白いと思うんですよね。生活に関するうんちくが豊富で、読んでいていろいろ興味深い。
団塊の世代も70代に突入し、私が今住んでいる家の近所(都内)も老人がやたら多いんですけど。親や祖父母の世代の子供の頃の生活がどんなだったかとか、興味を持つきっかけとして非常に面白い作品だと思うんですよね。
まあかなり地味な作品なので、VFXとか映画として派手な要素がないとなかなか注目されないんでしょうかね。
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』
スティーブン・キング原作。キング作品というと自分の場合、中坊の頃にレンタルビデオでキューブリックの『シャイニング』やデ・パルマの『キャリー』や、あと『ミザリー』などを見て、その辺がきっかけで小説も読むようになり、文庫で出ていて評判よさげなものは結構読んだかなという感じ。でも、『IT』はなんか長いし、帯に「キングの最高傑作!」とか書かれていてなんとなく後で読もうといい意味で敬遠してたら結局そのまま読まずじまいでした。
キング作品とはもう随分ご無沙汰だったんですけど、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』がかなりヒットして評判がいいようなので、最近ようやく見に行きました。
なんか途中長く感じて飽きる感じもありましたが、『スタンドバイミー』のようなノスタルジーとお化け屋敷のようなB級感がマッチしていて面白い作品でした。
この殺人ピエロが何者なのかよく分かりませんが、子供のトラウマを利用して殺そうとしてくる超危険な奴で、終盤子供たちに金属バットや鉄パイプでボコられて、集団リンチみたいになってましたが、実になんともムカつく存在であって、ボコられるのを見てとりあえずスッとしました。
エンドクレジットで「チャプター1」と書いてありましたが、まだいくつかに分けて続くんでしょうかね。続編が公開されたらまた見に行こうと思いました。