ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第3話 感想

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第3話(『あなたが、良き自動手記人形になりますように』)を見ました。

第3話の内容

・ヴァイオレットは自動手記人形養成学校の短期講習に参加することになった。そこで同じぐらいの年頃の少女「ルクリア」と出会った。

・文法や語彙の成績は一番優秀なヴァイオレットだったが、軍隊の報告書みたいなお堅い手紙しか書けなかった為に、「ドール」(手紙の代筆屋)としては不合格になった。

・ルクリアの両親は戦争に巻き込まれて死亡。兵士だった兄は生きて帰ってきたが、負傷して足が不自由になり酒浸りになっている。

・堅物の元軍人のヴァイオレットだったが、「生きて帰ってきてくれたことがうれしい」というルクリアの兄に対する感情に共感して、その思いを手紙に書いたことが認められ養成講座が合格になった。

第3話の内容を箇条書きで簡単にまとめると、以上のような感じでしょうかね。

今回は、ヴァイオレットが「自動手記人形」の養成学校に通うエピソードになっていました。

養成学校と行っても短期講習なので、サクサク進行しすぐ修了という運びになっていましたが、元軍人のヴァイオレットは軍隊の報告書のような無機質な手紙しか書くことができなかったため、厳しい教官にドールとして認めてもらえず、学科は優秀でありながら「不合格」という結果に。

教官
「手紙とは、そもそも人の心を伝えるもの。
良きドールとは人が話している言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げるものです。

ヴァイオレット。あなたは学科の成績も良くて、タイプもとても速くて正確です。
けれどあなたの代筆したものは、手紙とは呼べません」

タイプが速くて正確なら、「タイピスト」としては合格じゃないかと思うのですが、「自動手記人形サービス」というのは、またちょっと違った技能が求められる仕事になるんでしょうかね。
「良きドールとは人が話している言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げるものです」と、教官が言っていましたので、人の心を読み取って、上手にまとめる能力が求められるということでしょうか。
軍隊生活が長く、戦闘ロボのように生きてきたヴァイオレットに、「伝えたい本当の心をすくい上げる」ような気の利いた手紙を書くのはかなりハードルが高いようです。

ギルベルト少佐が最後に言い残した言葉の意味を探るため、軍人から「自動手記人形」への転職を目指しているヴァイオレットですが、はたして人の感情を理解できるようになるのか。

上の画像は養成学校の講習で知り合った女の子「ルクリア」とヴァイオレットが授業の課題でお互いの手紙を代筆し、それを交換している場面。
ヴァイオレットの両手が金属製の義手になっているのは、ヴァイオレットの心がロボットみたいに無機的で感情が無いことの象徴のようなものなんでしょうかね。
(義手が高性能すぎて、指が一本ずつ自由自在に動いており、どういう仕組みで動いているんだ!? と、どうしても気になるんですけど)。

歳は同じぐらいの二人の少女ですが、気が優しくて感情表現が豊かな女の子であるルクリアと、軍隊育ちで四角四面の堅苦しい元軍人さんのヴァイオレットでは、手紙の文面のギャップが激しい。ルクリアは一番の成績で合格、ヴァイオレットは不合格と明暗が分かれることに。

講習も不合格になり、この先ドールとしてやっていけるのか先行きが怪しいヴァイオレットでしたが。
今回、戦争で足が不自由になり酒浸りの飲んだくれになっていたルクリアの兄貴に宛て、ルクリアの想いを書いた手紙を代筆しました。

ルクリア
「本当はただ生きてくれているだけでうれしいの

ありがとうって伝えたいだけなのに・・・ずっと言えない」

人の感情が理解できないヴァイオレットでしたが、ルクリアの想いを手紙にして兄に渡しました。
手紙といってもルクリアのセリフをほぼそのまま記しただけのようなものでしたけど・・・、
報告書のような文章しか書けなかったヴァイオレットが、ルクリアの言えなかった想いをすくい上げて手紙にして兄に伝えることに成功していたので、大きく一歩前進という感じがしていました。

「ただ生きていてくれているだけでうれしい」という兄に対するルクリアの想いですが、これはおそらくヴァイオレットにとってのギルベルト少佐への想いとシンクロして、共感できたから、理解することができたということなのかなと思いました。

ホッジンズ社長は一応、少佐は生きているみたいのことを言っているけど、手紙の返事も来ないし、最後に別れた時には重傷を負っていたので、ヴァイオレットとしては少佐の安否が心配なんでしょう。
「生きてくれているだけでうれしい」というルクリアの言葉が、そのままヴァイオレットの少佐への想いにシンクロしたためルクリアの兄への想いに共感することができた。ということなのかなと思いました。

自分の感情も他人の感情も理解できていないらしいヴァイオレットですが、気が付いていないだけ(自覚していないだけ)で感情が無いわけではないんでしょうかね。

普段は省エネモードのロボのように淡々としていて、周囲の人々への関心も低そうなヴァイオレットだけど、少佐のことになると急にスイッチがONになったかのように激しい反応を見せることが多い様子。
なんでそんなにロボットみたいに感情がないのか、まだいまいちよく分からないのですが、ギルベルト少佐との関連でその辺のことも徐々に明らかになっていくんでしょうか。
少佐との過去など気になり、今後も続きが楽しみです。




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