ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第4話(『君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ』)を見ました。
今回はヴァイオレットが「アイリス」の里帰りに同行する話でした。
ストーリーとしては、以下の二点がストーリーの軸になっていたのかなと思いました。
①論理的タイプのヴァイオレットと、感情的タイプのアイリスの対比
②都会で「働く女性(花形ドール)」になりたいアイリスと、田舎で結婚して欲しいアイリスの両親の対比
①については、ロボットみたいに論理的で融通が利かないヴァイオレットと、思い込みが強くて感情が空回り気味のアイリスのキャラクターの対比(会話などのやり取り)が面白いエピソードになっていました。
②については、都会と田舎のギャップでしょうか。作中では戦争が終わって、女性の社会進出が進んでいる時代設定になっており、代々田舎で暮らしてきた古い世代と、都会に働きに出る新しい世代のジェネレーションギャップになっているのかなと思いました。(田舎で結婚して身を固めて欲しい母親と、都会で働きたい娘のバトルになっていた)。
第4話の内容
・アイリスに初めて指名の仕事が来た。しかし浮かれていたアイリスは階段から落ち腕を負傷(→タイピングを手伝うため依頼者がいるアイリスの故郷にヴァイオレットも同行することに)。
・仕事を依頼してきたのは偽名を使ったアイリスの両親だった。田舎に帰ってきてもらいたい両親は、アイリスの誕生日会に村の男たちを招待し、お見合いパーティーを開いた。
・以前告白して振られた幼馴染もお見合いパーティーに招待されていて、恥ずかしさのためパーティーを飛び出すアイリス。結婚を押し付けてこようとする母親とケンカする。
・ヴァイオレットはアイリスの言葉にできない思いをくみ取って、両親への感謝と都会でドールとして働きたいというアイリスの想いを手紙に書いて、両親に渡す。
エリカ
「あんまり浮かれ過ぎないように。C.H郵便社のドールとしての品位を持った仕事を――」
アイリス
「分かってます!」
ヴァイオレット
「それはホントは分かっていない、という”分かっている”ですね?」
自分の故郷から、初めて指名の仕事の依頼が来て、浮かれてはしゃぐアイリス。
落ち着きがない子供みたいにはしゃいでいるアイリスなので、「あんまり浮かれ過ぎないように」と、先輩のエリカに注意されていました。
「分かってます!」と反射的に答えるアイリスでしたが、すかさずヴァイオレットに 、
「それはホントは分かっていない、という”分かっている”ですね?」と突っ込まれていました。
(前回まで言葉を文字通りにしか理解できていなかったヴァイオレットでしたが、ちょっと進歩した?)
興奮すると周りが見えなくなるタイプなのか、ヴァイオレットに突っ込まれ思わず階段を踏み外し、腕を負傷したアイリス。
依頼はアイリスの故郷から来ていましたが、腕を負傷したためヴァイオレットもアイリスの帰郷に同行することになりました。
ヴァイオレット
「カザリは山の中腹にある村で酪農と農業が主な産業なのですね。
他には取り立てて語るべき特徴も歴史もありません」
アイリス
「悪かったわね! 何も無くて」
ヴァイオレット
「悪くはありません」
アイリス
「えっ!?」
上で引用したのは汽車でアイリスの故郷に向かう中での二人の会話。
典型的な「論理タイプ」と「感情タイプ」の会話といった感じで、なかなかかみ合わない。
自分の故郷のことを「取り立てて語るべき特徴も歴史もありません」といわれて、思わず反射的に「悪かったわね!」と噛みつくアイリスでしたが・・・。
実際何もない田舎の村ですから、ヴァイオレットに悪気はなく事実をそのまま口にしているだけなのですが、思い込みが強いアイリスはバカにされたと思ってすぐ反射的に言い返します。
こういったチグハグした会話って、論理的タイプの人と感情的タイプの人の間で割とよくあるかなという感じ。
ヴァイオレットの方が相手の感情が分かっていないように見えますが、アイリスも勝手に相手の言葉を悪い方に勘違いしていちいち腹を立てているので、対照的なようで、実はアイリスも相手の感情が理解できていないタイプなのかなという感じがしますね。(どっちもドールに向いている性格とはいい難い?)。
アイリス
「私彼に振られたの!」
ヴァイオレット
「振られたというのは、言い寄ったけれど拒絶されたということですか?
好意を示したけれど、相手の方にはねつけられたと」
アイリス
「そうよ!あんたの言う通りよ!」(号泣)
ヴァイオレット
「・・・」
故郷に着いてみると、依頼人はアイリスの母親だったことが判明。
一人娘のアイリスに結婚相手を紹介して、田舎で平穏に暮らしてほしいと思っている母親は、アイリスの誕生日会を口実にして、村の独身男性を招待し、お見合いパーティーを開きました。
しかしそこにはかつてアイリスが告白して振られた相手である幼馴染も招待されて来ており。
恥ずかしさのあまりアイリスはお見合いパーティーから逃走。
自分の部屋に閉じこもり、パーティーは中止に。
悪気はないけど、振られた乙女の古傷をぐいぐい抉って来る母親とヴァイオレットによってアイリスは部屋で号泣することに・・・。
アイリス
「エイモンは幼馴染でいつも親切で優しかった。ずっと好きで、彼も私のこと好きって思い込んでたの。
だからどうして何も言ってくれないのかなって思ってて、それで学校を卒業する前に言ったの
”愛してる”って。でも・・・」
エイモン
「ごめん。幼馴染としか思えない」
アイリスがドールになるため都会に出てきた理由。
それは幼馴染のエイモンに告白して振られたことが原因になっていました。
幼馴染も自分のことが好きだと思い込んでいたアイリスでしたが、あえなく振られてしまい居たたまれなくなって故郷の村を飛び出して都会に出たと。
何で振られたのかというと、アイリスのことは「幼馴染としか思えない」とのこと。
確かにアイリスは騒々しく、調子に乗って余計なことばかり話していてあまりモテるタイプではないかもしれませんね。
今回のエピソードでも、母親やヴァイオレットの言うことややることに突っかかって怒ってばかりで、あまり恋愛対象として見られにくいタイプのような印象。
ヴァイオレットとは別のタイプですが、実はまだあまり人の気持ちが理解できていない人なのかもしれませんね。
性格がかけ離れていて、対照的な二人の少女の珍道中という感じでしたが、お互い悪気はないということが分かると、意外と気が合う仲間になるかもという感じでした。自分と違うタイプと関わると、お互い人を理解する幅が広がるだろうし。
今回は、「ヴァイオレット」という名前を、ギルベルト少佐が付けたという回想シーンも出てきていました。
元々名前もなかった(?)みたいで、ヴァイオレットがどこから来たのかという謎も気になりますね。
回想シーンの中で、少佐はヴァイオレットに
「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」と言っていました。
そもそも何でそんなにロボット(道具)みたいな性格なのか? とか気になりますけど。
果たして、ヴァイオレットは道具から花のような女性になれるのか?
あと、結局ギルベルト少佐はどうなったのか?など。
今後の展開も引き続き楽しみです。