「夢で見たあの子のために」 第22話 感想

先日「夢で見たあの子のために」 第22話を読みました。

以下ネタバレ注意










前回、修善寺にある「火の男」のアジトで、一登が残していた「火の男」の顔が写った写真を見つけた千里と恵南。

その写真を見たことで、「火の男」の正体が実は千里の「父親」の「双子の兄弟」だったことが判明しました。
(復讐する為憎悪し続けていた「火の男」が実は千里の血縁者で、2世代続けて「双子」だったという)

千里:
「火の男」の顔を見てると 「火の男」への怒りに
親父への怒りが乗っかって 腹ワタが煮えくり返りそうだ・・・!
親父は殺されて当然みたいな奴だった
「火の男」も同じだろ
二人の間に何があったか知らねえけど・・・
「あの事件」は起こるべくして起きたんだろうよ
「もう一人の自分」を殺すなんて俺には想像つかねえけどな


双子なので同じ顔ですから、写真の「火の男」の顔を見ていると、「火の男」への怒りに家族に暴力を振るっていた「父親」への怒りが乗っかって(同じ顔が重なって)、
「腹ワタが煮えくり返りそうだ・・・!」と恵南に話す千里。
(赤の他人よりも身内だからこそ余計腹が立つということもあるんでしょうけど・・・)

千里と一登は幼い頃いつも一緒でとても仲の良い「双子」でしたが、「父親」と「火の男」はなぜ双子なのに、殺し合うような関係になってしまったのか?
「もう一人の自分」を殺すなんて俺には想像つかねえけどな、と恵南に話す千里。
同じ「双子」でも対照的なねじれた関係性になっているのか、それとも何か特別な事情があったのか。

「血は水よりも濃い」と言いますが「双子」ともなれば普通の血縁関係より特に関係が濃そうだし、それも2代連続の「双子」なので、身内のゴタゴタや愛憎関係も拗れると普通より何重か濃くなったりしそうな感じがしますね。
(似ているからこそ近親憎悪も倍々になるとか)


恵南:
これね・・・ 「蓮〇寺」・・・
あたしも考えてみた 「〇」は「学」か「掌」だと思うんだけど
調べても出てこないんだよこのお寺
「火の男」の顔写真まで見せといて何だろ この謎解き?

千里:
そう思うだろ?
ここに何があるんだ?
こんな回りくどい方法で一登は俺に何を伝えたいんだ・・・?


「火の男」の顔が写った写真ともう一枚、「火の男」(or「父親」)と「母親」が高校生の頃の写真には古いお寺が写っていました。

寺の名前がはっきり写っていないしネットで探してもそれらしい情報も出てこない。

そのお寺に「火の男」と「父親」「母親」と繋がる何かがあるんでしょうか?

一登が回りくどい手順で千里に何かを伝えようとしていることにも訳がありそうなのですが・・・。


一登:
いらね 今日は何かノらなかったからいいや

火の男:
何だよ? まあ・・・いいけどな
カズ・・・千里には会ったのか?

一登:
何? 会ってないよ 会えるわけないだろ?
千里の話はするなって言っただろ?

火の男:
・・・質問を間違えた 千里には会わなくていいのか?

一登:
いいさ 遠くから見に行った事はあるよ
ちゃんと学生だった
友達と一緒で 元気そうで 嬉しかったよ
俺が会いに行ったら きっと何かが壊れる
だから会わなくていい・・・


これまで基本的に千里の視点中心でストーリーが展開してきましたが、前回から「一登・火の男」サイドの視点も作中で描かれるようになりました。
(あと、刑事の「若園」(と多治見)サイドの視点でも描かれている)。

千里が駅のベンチで眠りに落ちると再度一登との「視覚共有」が発生。
一登は襲撃先の闇組織の事務所で命乞いする若いチンピラ風の組織の男を躊躇なく殺害していました。

男を殺害した後、その男が財布の中に持っていた「家族写真(小さな娘と妻が写った写真)」の裏に、今回も「A(鉄塔)」のサインを書き現場に残していました。

13年前「火の男」が起こした殺人事件に巻き込まれて、千里と一緒にいた人生を引き裂かれてしまった一登でしたが、現在はその「火の男」と一緒に加害者として殺人を繰り返してしまっている・・・
(一登が殺した男が持っていた家族写真に写っている女の子は13年前の千里と一登と同じぐらいの歳のように見える)。

一登と「火の男」は仕事の相棒としてはウマが合うらしくフランクに会話を交わしていましたが、「火の男」が、
「千里には会ったのか?」と一登に言うと殺意のこもった厳しい目で「火の男」を見ていました。

どうやら一登は千里にこのまま平穏に暮らしてもらいたいと思っているらしく、「火の男」を千里に近づけたくないようです。

しかし、一方では千里に何かを伝えようと少しずつメッセージを送っているようだし・・・?

一登が千里に何を伝えようとしているのか?
あと、しばしば一登の視界が歪んだり、今回最後に、突然一登が意識を失い倒れていましたが、一登にどんな事情があるのか?など

引き続き今後の展開が楽しみです。


 







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