「夢で見たあの子のために」 第36話 感想

先日「夢で見たあの子のために」 第36話を読みました。

以下ネタバレ注意












今回は一登が13~16歳ごろのエピソードが回想形式で語られていました。

13歳の誕生日に「火の男(蓮士)」に「お前もティーンエイジャーだ独り立ちしろ」と言われて、それから一登はアパートや工場の宿舎など転々としながら一人暮らしを始めていたようです。

幼い頃「火の男(蓮士)」に連れ去られてから一登がどういう経緯で殺人を繰り返す犯罪者になってしまったのか謎になっていましたが、今回のエピソードでその辺の事情や一登の葛藤などの一端が描かれていました。



幼い頃、一登は父親を殺してしまったことでショックを受けていましたが、その時、蓮士はすかさず一登に恩を売り、その辺の弱みを上手く利用して(?)蓮士は一登を犯罪者に仕立て上げていった様子。

害獣駆除みたいな感覚なのかサクサク悪人を殺していた一登でしたが、一人暮らしを始めたばかりの13歳ごろTVのニュースで虐待事件の報道を見たことがきっかけで、人を殺すことが「誰かの大切なモノを壊す」ことなのだと自覚するようになっていたようです。(自分がこれまでにしてきたことを自覚してショックを受けていた)。

タイミング的には蓮士から離れて一人暮らしするようになったから、自覚が芽生えたのかもしれませんが(幼い頃から情報が制限され洗脳に近い状態だったとか?)、自覚した時にはもはや手遅れで、蓮士に従ってこれまで多くの殺人を積み重ねてきてしまっていました。
(一人暮らしさせたのももはや抜け出せないことを見越した上とか)

学校にも行っていなかったので年が近い友達もいなかったようだし、一般の社会生活から隔絶されたような状況で殺人者として育てられてしまったので、「独り立ちしろ」と蓮士から言われたところで、それで自由になれるわけではなく(もはや表社会の陽が当たる場所に出ていくこともできないし)、暗闇の中を這い回るような生活から抜け出すことが出来なくなってしまっているようです。

あと、一登が蓮士の犯罪稼業を手伝っている限り蓮士が千里を仲間にするため近づくことも無いので、千里を巻き込まないためにも現状維持で蓮士に従って犯罪を続けるしかないといった事情もあったようです。
(暗に千里を人質にすることも利用して一登を拘束していたとか?)

そんな暗闇の中を這い回るような日々を送っていた一登でしたが、15~16歳の頃、川崎の工場の宿舎(先日悪人たちに襲撃されて全焼した)の隣の部屋に住んでいた10歳年上のお姉さん(「里子」さん)と仲良くなっていました。

気の良い隣のお姉さんはご飯を作って一緒に食べたり学校に行っていなかった一登に勉強を教えてくれたりしていましたが、どうやら訳アリだったようで、裏社会の犯罪関係の仕事(情報収集担当?)から抜け出せない境遇だったようです。
何となくお互い似た境遇だと気付いていたので親しくなり、素直にいろんな話ができて仲良くなっていました。

「いつかこの仕事を辞める時が来たら故郷の街に戻ってその海で見た朝日をもう一度見たい」と言っていた里子さんに、一登は「いつか一緒に行こう」と約束していました。
一登の16歳の誕生日には話をしているうちにいいムードになりいつしか心と体を重ね合う二人でした。(一登に千里以外にも大切な人ができた)。

しかしその16歳の誕生日の直後、蓮士が持ってきた仕事は長丁場で一登は4か月、部屋を空けることになっていました。

そして4か月ぶりに里子さんがいる部屋に帰ってきた一登でしたが・・・
里子さんの部屋は空室になっており、荷物も全て無くなっていました。

裏社会の仕事を辞めたがっていた里子さんでしたから「逃げたのならその先にあるのはきっと希望だ」と涙をこらえる一登・・・

しかし・・・一登に何もメッセージを残さず姿を消すというのもいささか唐突な感じがしますが・・・。
裏社会の仕事をしていたので急な事情で転居するという事もあるかもしれませんが(そういう場合は後から何か連絡してくれそうだけど)。

もしかすると何者かに消されたんじゃないかという可能性もなくはないので気になるところですが・・・


一登は誰か大切な人を守るために頑張るタイプなのかなという感じがするので、仲良くなった里子さんの存在は闇の世界から抜け出すよい機会になりそうでしたが・・・

里子さんがその後どうなったのか気になるところですが(再登場するのか)、現在では一登は千里を守るために蓮士と決着をつけるつもりのようだし、千里は一登と再会できるのかなど、引き続き今後の展開が楽しみです。
(次号は休載なので次は12月から)







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