「夢で見たあの子のために」 第38話 感想

先日「夢で見たあの子のために」 第38話を読みました。

以下ネタバレ注意












前回までの話で、一登は隣に住んでいた里子さんと親しくなり、二人の間には赤ん坊(名前は「万里」)が生まれていました。
(母親の里子さんは犯罪組織の男に刺されて死亡)。


恵南:
・・・「夢」見た?

千里:
・・・うん 一登に子供がいた・・・
一登によく似てたよ・・・

恵南:
・・・そっか 千里泣いてんの?

千里:
泣いてねェよ ただ俺は 一登の普段の暮らしの事とか・・・
暗い想像ばっかしてたからさ・・・ 嬉しくて涙こらえてんだ
あの子の笑顔は一登に向けられたモンだ・・・
あの子を見る一登の顔も きっと・・・同じ笑顔なんだろうなって・・・
 



千里は「夢」(一登との「視覚共有」)で一登に子供がいることを知り、思わず嬉し涙を流していました。

これまでに見た夢では毎回一登は敵対する悪人たちを容赦なくナイフで刻んで皆殺しにしていましたので・・・千里としては一登の普段の暮らしの事とか、暗い想像ばかりしていたようです。

そういえば以前修善寺のアジトの隠し部屋の床に謎の「白い粉」が落ちていたことがあって、恵南が怪訝そうな表情をしていましたが、恵南によるとそれは「粉ミルク」で子供がいるんじゃないかと、その時から気づいていたとのこと。

強盗殺人を繰り返す凶悪犯として犯罪組織や警察に追われる一登ですから・・・どんな荒んだ生活を送っているのかと暗い想像をするのも無理はないと思いますが、実際には男手一つでしっかり赤ん坊の世話もこなしていたようです。
(アジトの床に落ちていた「白い粉」が何なのか気になるところでしたが、父親になった一登が隠し部屋に身を潜めながら赤ん坊の「万里」にミルクを飲ませていたということだった)



その修善寺のアジトの隠し部屋に一登は赤ん坊の「万里」の存在を千里に伝えるための手掛かりを残していたようなのですが、その手掛かりは「火の男(蓮士)」によってすり替えられていたようです。
(蓮士の目的は死期が近いと思われる一登の後釜(スペア)として千里を仲間に引き込むつもりだったが、千里は蓮士が仕掛けた罠を回避して蓮士の目論見は失敗に終わった)。

もし赤ん坊の「万里」が「火の男(蓮士)」によって連れ去られてしまうと、一登の時と同じようにまたもや子供を「殺人者」として育てようとするだろうし、千里は夢で見た「あの子」に一登と同じ道を辿らせないために、一登とその子供を探し出す決意を新たにしていました。



また、今回千里は「マスクマン」(先日「模倣犯」に殺害された)の仲間と接触し新たな手掛かりを入手していました。
マスクマンが持っていた「模倣犯」につながる手掛かりは、修善寺のアジトの場所が書かれた「手帳の破られたページ」だった。

この「模倣犯」の存在が「火の男」や一登に近づくカギになりそうなのですが・・・



場面が変わって登場したのが刑事の若園でしたが、なんと「模倣犯」が「マスクマン」を殺害して奪ったと思われる「手帖のページ」を若園が持っていて、証拠隠滅のためなのか火を付けて燃やしてしまった・・・

そんな怪しい行動を取る若園刑事でしたが、今回連続してさらに怪しい行動をとっていました・・・

「火の男」:
よく来たな 久しぶり!
歓迎するぜ相棒

若園刑事:
お言葉に甘えて・・・
何でもやるんで ガンガン鍛えて欲しい
あんたを殺せるくらいになるまで



ビルの屋上で「火の男」が会っていた男。
「火の男」に「相棒」と呼びかけられていたその男は、なぜか若園刑事だった!?

長年、父親を殺した「火の男」に「復讐」するために行方を追い続けていると語っていた若園刑事でしたが・・・

どうやらこれが初対面というわけではないようだし、どういった経緯があって知り合いになっていたのか。

そういえば以前シャワーシーンで若園刑事の肩に「火の男」とそっくり同じような「火」のマークがついていましたが・・・

ミイラ取りがミイラになってしまったのか、それとも挑んでも歯が立たないので使いっぱしりになりながら復讐の機会を狙っているとか・・・?

「火の男(蓮士)」としては一登の後釜として千里を相棒にすることに失敗していたし、相棒候補の「万里」まだ赤ん坊だし、とりあえず穴埋めで若園を相棒として使う気になったという事なのか。

「火の男」への復讐という点で一応千里の味方だと思っていた若園が「火の男」とすでに接触していたという事で、意外な展開になっていました。
若園の真意はどこにあるのか? 敵になるか味方になるか若園の身の振り方が今後の展開にどうかかわってくるのか。

引き続き今後の展開が楽しみです。







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