先日「夢で見たあの子のために」 第39話を読みました。
以下ネタバレ注意
前回までの話で、父親を殺され復讐を果たすために「火の男」の行方を追っていたはずの若園刑事でしたが、なぜか以前からの知り合いだったかのように若園は「火の男」と会って話をしていました。
しかも若園の肩には「火の男」とそっくり同じような漢字の「火」のような傷跡があり、どのような事情や経緯があって若園と「火の男」が知り合いになっていたのか気になる展開になっていました。
「火の男」:
「筋」はなかなか良かったぜ じゃ 覚悟はいいな?
若園:
良くない! 僕を殺さないでくれ!
僕の親父はあんたに殺された・・・ 今度は・・・
僕があんたを殺す番だろ!? もう一度チャンスをくれ!
「火の男」:
・・・おいおい・・・ まあ確かにお前の足さばきには見覚えがあるぜ
若園:
闘ったからわかる あんたは確かに強い ・・・けど全然親父ほどじゃない
あんたが親父に勝ったのはマグレだ! 僕がそれを証明してみせる!
お願いだ! この場は見逃してくれ・・・!
「火の男」:
・・・このガキ・・・
今回の回想シーンでは若園が高校生の頃、偶然「火の男」のアジトを発見した時のエピソードが描かれていました。
中学3年の時「火の男」に父親を殺された若園はその3年後、偶然「火の男」のアジトを発見し父親の敵を討つため一人で日本刀(真剣)を手に「火の男」に闘いを挑んでいました。
復讐を果たすために剣の腕を磨き続けていた若園は自分の実力に自信を持っていましたが、「火の男」に全く歯が立たず・・・。
右肩をナイフで切られ戦闘不能になり殺される寸前まで追い込まれていましたが、「あんたが親父に勝ったのはマグレだ!」と言いつつ「もう一度チャンスをくれ!」と土下座しながら上から目線で強気の命乞いをして絶体絶命のピンチから脱することに成功していました。
「火の男」:
お前は俺が嫌いだろうが 俺はお前みたいな奴が嫌いじゃねえ
親父と同じぐらいの腕前になったら また殺しに来い 「傷」は約束の印だ
これでお互い人生に「張り」が出るってモンだろ?
若園:
ありがとう・・・ ありがとう ・・・必ず・・・ あんたを殺しに来るよ・・・!
なんとかその場は命拾いした高校時代の若園でしたが、強くなってまた殺しに来るという約束の印として「火の男」とそっくり同じような漢字の「火」の字を右肩にナイフで彫られてしまいました。
それ以来、若園と「火の男」は一度も会っていなかったようですが、「三ツ目」の後釜として自分の仕事の相棒にするために「火の男」は今回刑事になっていた若園に連絡を取ったようです。
「模倣犯」の正体はまだはっきりとは描かれていませんが、殺された「マスクマン」が持っていたはずの「手帖のページ」を証拠隠滅のためなのか若園が燃やしてしまうシーンが描かれているので、どうやら「模倣犯」の正体は若園だった(?)という可能性がかなり高くなってきましたが・・・
殺人現場に「三ツ目」の犯行を模倣して「A」マークのカードを残したり、金貸しの「金海」の殺害方法が若園の父親が殺された時とそっくり同じ(脇腹と喉をナイフで刺されていた)になっていたりしていましたが、もしかすると「火の男」から何らかのリアクションが起きることをを期待して(?)「模倣犯」として事件を起こすことが目的だったという感じがしてきました。
今回「火の男」から連絡をもらい久しぶりの再会を果たした若園でしたが、その場ですぐに闘いを挑むわけでもなく意外と平静な態度で「火の男」と会話しており、どうやらこれからしばらく「火の男」の仕事を手伝うつもりらしく「三ツ目」の後釜に選んでもらえて「光栄だ」とか言っていました。
まだ「火の男」への復讐を諦めたわけではなさそうですが・・・
立派な警察官だった父親を尊敬して憧れていたというのも本当のようですが、その割に刑事として働いているときよりグレーゾーンで犯罪がらみの活動をしているときの方が活き活きしているような。
「火の男」への復讐は諦めていないようだけど、もし「模倣犯」の正体が若園だとするとすでに少なくとも二人殺しているし、犯罪者に復讐するために自分自身も犯罪者になってしまった(?)若園ですが、このまま「火の男」の相棒になるのかそれとも約束通り「火の男」に再度闘いを挑んで復讐を果たすことができるのか。
一方、千里の方は一登とその子供の「万里」を探し出すことに目的が移っていて、今回「模倣犯」に復讐しようとしている「マスクマン」の手下たちに「・・・金だ?復讐だ?そんなモン ドブに捨てて来い」と言い放っていました。
一登も子供の「万里」を守るために「火の男」と決着を付けようとしているようだし、若園も怪しい動きをしつつまだ復讐を諦めていないようだし・・・それぞれの思惑がどのような結末に辿り着くのか、引き続き今後の展開が楽しみです。