先日「夢で見たあの子のために」 第55話を読みました。
以下ネタバレ注意
前回までの話で、「火の男(蓮士)」と一登を洋館の食堂ホールに誘い込んで手榴弾を投げつけていた若園でしたが、蓮士がとっさに手榴弾を抱え込み、一登を庇って爆死。
若園は、一登がナイフで腹を刺したことが原因で自分の父親が死亡したことに気付いていたため「火の男」だけでなく一登のことも、復讐のターゲットとして初めから殺すつもりで罠を仕掛けていたようです。
手榴弾の爆発から生き延びた一登に逆に追い詰められる若園でしたが、爆発のショックで一登の頭部の銃弾に異変が生じたらしく、一登の目が見えなくなっていることに気付いた若園は一登に拳銃を向け発砲していました。
しかしその時千里が一登を庇うため若園の前に突然飛び出してきたため、銃弾は一登ではなく千里に命中していました・・・
若園:
君は大勢の人間を殺してきた「外道」だ
死んだ者達にも家族は居ただろう
大勢の人間から多くのものを奪ってきた
・・・なのに どいつもこいつも・・・お前なんかを命がけで守りやがって・・・!!
・・・僕にもそういう人がいた 心の支えだったんだ
それを・・・! お前が奪った!
若園には若園の「正義」があり、他人の大切なものを奪う「外道」を抹殺することは「正義の行い」だと信じていたらしく、自分の大切なもの(父親)を奪った一登に対する復讐を果たすため、一登に向け銃の引き金を引こうとしていました・・・
しかし、思いがけず千里を銃で撃ってしまったことで、自分もまた一登と同じ「外道」に堕ちたことを自覚せざるを得なくなり「千里君を奪ってしまった僕に・・・人を裁く資格なんて無い」と言って銃口を自分のこめかみに当て、法によって裁かれるのではなく自分の手で自分の犯した罪の幕引きを図ろうとしていました。
千里:
わかれ若園 手前みてーな奴にはな 幕引きを選ぶ権利だって無ェ!
それにな お前は一登とはそもそもカテゴリーが違ェーんだよ
「誰かを命懸けで守ろうとする奴」ってのは 自殺とか選ばねえんだ
自分で自分の幕引きを図ろうとする若園でしたが・・・撃たれて死んだと思っていた千里が自殺しようとする若園に顔面パンチを食らわせて、勝手に幕引きを図ろうとする若園を止めていました。
(多治見刑事は若園が銃を持っていることを知っていたので、現場に向かう前に防弾チョッキを身に付けさせていたので千里は死なずに済んでいた)
そしてついに再会を果たした一登と千里でしたが・・・
頭部の銃弾の影響で一登はすでに瀕死の状態に陥っており、残された時間もあとわずかになっていました。
残された時間の中で離ればなれになってからお互い言いたかった思いを伝えあう二人。
最後の視覚共有で走馬灯のように一登が過ごしていた時間が千里にも伝わって記憶が共有されているようでした・・・
ついに「夢で見たあの子のために」も次回で最終回を迎えるようです。
毎回楽しみにしていたので次で終わりかと思うと寂しいですが、ラストの締めがどうなるのか引き続き最後まで楽しみです。